川崎汽船は13日、国際石油開発帝石(国際帝石)がパートナー企業と共同で操業する豪州イクシスLNGプロジェクト産のLNGを積載したLNG船「オーシャニック・ブリーズ」が国際帝石の直江津LNG基地(新潟県上越市)へ12日に初入港した、と発表した。
オーシャニック・ブリーズは川崎汽船と国際帝石傘下のインペックス・シッピングの共同出資会社が保有するLNG船で、イクシスLNGプロジェクトから生産されるLNGのうち、国際帝石引き取り分の90万トンを輸送することになっている。
同プロジェクトは、日本企業が初めてオペレーターとして事業を推進する大型LNGプロジェクトで、生産される年間890万トンのLNGの7割が日本の買主に供給される。またガス田探鉱・開発、パイプライン・液化プラント・受け入れ基地の建設、海上輸送といったバリューチェーンを日本企業などが担っていることから「日の丸プロジェクト」と呼ばれ、LNGのほか、LPG(年間165万トン)、コンデンセート(ピーク時日量10万バレル)も生産・出荷される計画。
2018年10月のLNG初出荷に際しては、川崎汽船のLNG船「パシフィック・ブリーズ」が輸送を担当し、LPGも19年1月に同社大型LPG船「グレース・リバー」が輸送の任を果たした。また、コンデンセート輸送も川崎汽船のシンガポール法人が持つアフラマックスタンカーを充てることになっている。